著作権を所有している人は、一体誰なのでしょうか。
例えば、5歳の幼児が絵を描いたとします。その幼児は絵の著作権を所有しているのでしょうか。
生成AIによって自動的に作られた曲については、どのように考えればよいのでしょうか。
著作権を所有している人は、著作者といいます。
著作者は、著作物を創作する者です。
(著作物については今後のブログで紹介します。)
「者」には、人のほか、株式会社などの法人も含まれます。
では、創作とは何でしょうか。
創作とは、思想または感情を、物として表現することです。
具体的には、人が自分の考えやアイデアを文章や図として書いたり、自分の感情やフィーリングを絵や音楽として表すことです。
そうすると、自分の思想または感情を表現して物にすることができる人であるならば、その人は著作者であるということができます。
5歳の幼児は、自分の感情やフィーリングを絵として表現しているので、著作者です。
一方、AI自体は、(現時点では)思想または感情を抱いていないので、著作者ではありません。
それでは、高度な知能を持ち、絵を描くこともできるチンパンジーは、著作者でしょうか。
もうわかりますよね、著作者ではありません。チンパンジーは者ではないからです。
著作権法などの法律で「者」というのは、個人(人)や法人を指しており、チンパンジーなどの動物は含まれません。
次回も、著作者について見ていきましょう。